『本の学校・出版産業シンポジウム2008 記録集―出版産業再生へのシナリオ』本の学校
本の学校・出版産業シンポジウム2008 記録集―出版産業再生へのシナリオ
- 作者: 本の学校
- 出版社/メーカー: 唯学書房
- 発売日: 2009/07/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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全体会と4つの分科会の記録だ。
□第1部 特別講演
どうする! 出版産業のビジネスモデル――現行システムの根本を問い直し、未来への展望を探る
□第2部 分科会
第1分科会 どうすれば雑誌の力を発揮できるのか――読者、市場から考える
第2分科会 図書館、書店、出版社のコラボレーション
第3分科会 書籍出版のデジタル対応を考える――デジタルアーカイブと出版社
第4分科会 若手出版人の本音トーク――これからの出版産業でどう生きていくのか?
どれも気になる話だったが、特に気になったことをメモしておく(ただし、内容は要約して掲載)。
雑誌における情報はフロー型、書籍における情報はストック型。
―インフォバーンの小林氏の話より
Web(電子媒体のコンテンツ)はストックとしても役割もないわけではないが、フローの面でより威力を発揮するため、雑誌の落ち込みが激しい。なるほど。
ある雑誌のマーケティング資料によると、雑誌を2号継続して購買した人は22%、3号を継続して購読した人は7%(2006年)。2007年だと継続率が11%に下がった。ただし、雑誌によってこの数字は大きく異なり、特集性の強いものでは大きくぶれ、「表紙が同じようなテイストのもの」はある程度継続購買されている。
―CCCのマーケティングを手掛ける新井氏の話より
また、これ以外にもどんな数字を取っているかなどが書かれていたが(細かい数字については本書に書いてない)、結構細かくマーケティングされているんだなと思った。これを出版社側がちゃんと生かし切れていない?ってほうが問題か。
図書館は出版物の多様性を支えている。
―丸三書店の井門氏の話より
そういう視点で図書館を見ていなかったが、確かにそうだ。ただ図書館は、全国に3000館・・・。
それから「電子図書の貸出」の話もあったが、ぜひ実現してほしいと思う(利用者目線で)。