絵が少し好きになってくれたかも

ケイくん@4歳は絵が苦手だ。苦手だから、ほとんど自発的には描かない。色鉛筆からクーピー、クレヨン、ペン、スケッチブックにいたるまで道具は各種揃っているが、あまり使われていない。描かないから下手→下手くそで描きたいものが描けないから描きたくない→描かないから余計に下手になるというスパイラルに入っているようだ。
先日、たまたま保育園のフリータイムである絵を描いてきた。ケイくんの大好きなカーナビの画面を描いていたのだ。絵というよりは図なのだが、左や下にボタンをいくつか配置し、道らしきもの、曲がる指示の矢印らしきものなどのほか、ご丁寧に到着予定時刻まで書いてある(ちなみに、通常保育園から自宅に帰り着く時刻が書かれていた)。車で出かけるのが大好き、出かけるときは食い入るようにナビを見ているので、すっかり頭の中でイメージができていたのだろう。
その絵(というか画面模写)の出来栄えに正直びっくりして、褒めちぎったら本人もかなり気をよくしたようだ。おまけに夫の帰宅後に見せたら、あまり褒め上手ではない夫からもお褒めの言葉をもらってさらに気をよくした。
お、これはチャンスとばかりに、次の日の夕食後、「今日はお絵かきしない?」と誘ってみると、いつになくOK。ここで気分を損ねてはいけないと、いつものように「××描いてみて」ではなく、「○○一緒に描こう」と言ってみた。私も一緒になって魚やらお家やら電車やら描いていくと、マネしてどんどん描いていく。そこに必要だったのは、楽しげなノリと根本的な描き方の伝授だった。
そこで使ったのは、ずっと前にあまりに絵が描けないと心配になって買った(でも開かれることはなかった)本。その名も『1日10分でえがじょうずにかけるほん』。絵を○□△で描けるようにしたものだ。ややもすると「絵をパターン化し押し付ける」考え方ともなるので、積極的に使ってみなかったのだが、これがなかなかどうして、「自分にも簡単に描けるんだ」と自信を持たせるにはちょうどいい。絵は感性という刷り込みに犯されていたようだ。もっと基礎、根本的なところはパターン化して教えてもいいのだ。はじめの一歩なんだから、できるぞ描けるぞと自信をもって楽しくできればいい。独創性やら自分らしさはその後で自然と出していけばいいのだ。また、お手本どおりに書くのをよしとする数字や文字の練習と若干混同していたケイくんは、絵の描き方の正解らしきものを尋ねてくることがあるのだが、今までは「そんなものはない。好きなようにして」と言っていたのだが、逆にそれがプレッシャー(というか何をしていいか分からない)だったようだ。この段階では書き順よろしく教えてもいいいのだと思う。
結局、スケッチブックは二人で書いた脈絡のない絵でいっぱいになった。久々に全力でいろんな絵を描いて自分も楽しかった。これからも少しずつ、このような時間をもっていこうと思う。
今回の一連のことから学んだ、絵が苦手な子に絵を描くことを楽しんでもらう方法。
・苦手意識を持っているうちは、無理に描かせない
・何かのきっかけで描いた絵は、褒める
・興味をもったら、即座にさらに描くよう仕向ける
・基本的なパターン、描き方は教えてOK
・正解はないことので、口を出しすぎないこと
・自分も一緒になって楽しむ
・描ける自信と楽しみを感じさせる
いずれも親の指導力次第?!

1日10分でえがじょうずにかけるほん 3さい~6さい対象

1日10分でえがじょうずにかけるほん 3さい~6さい対象