『就活のバカヤロー』石渡嶺司、大沢仁

就活のバカヤロー (光文社新書)

就活のバカヤロー (光文社新書)

大変売れているようだが、なるほど読みやすく、またなんとなく感じていたものの、だれも声を出して言わなかった「就活という名の茶番劇」を描いているところが新しい。
はじめに書いてあった対象読者に当てはまらない私でもそう思うから、関係各位はいままで腹の中にためていたけど実は大声で言いたい!ことなのでは?いつまでこの「就活ごっこ」を続けるのだろう、と。
全く、誰も満足していないイベントなのに、なぜかエンタテイメント化しているなんて就活ってのも皮肉なものだ。
ただ、どんな茶番でもそれが企業にとっては次の世代を担う人材を、学生にとったら一生を左右しかねない機会だとすると、「就活って変なの」では済まされない。
そんな「ここが変だよ就職活動」(とは本文に一言も書いていないけど)にもうひとつ自分が加えるとしたら、「新卒のぴちぴちの若者だけを対象としているのは変」!枠をはみ出ない、チャレンジなき就職活動、そしてたった1度しか用意されていないのもバカヤローな就活だと思う。