『女女格差』橘木俊詔

女女格差

女女格差

タイトルには「格差」とあるが、どちらかといえば、女性(もちろん男性にも影響しているが)の生き方、働き方の「多様さ」を統計的に眺めている本。確かに働く人・働かない人、結婚する人・しない人、子どものいる人・いない人、学歴のある人・ない人、美貌に恵まれた人・恵まれなかった人・・・さまざまな違いはあれど、全部ひっくるめて「格差」というのはちょっと違うような。「多様性」?「広がり」?上手くいえなくてすみません。画一的な生き方しかできなかった女性が様々な選択肢を持つことができた、それにより経済的、社会的に様々な差が生まれてきた、というのは確かなんだけど。
経済学者が書いているので(社会学者ではないので)女性の生き方などを記すときには、なんとも歯切れがよくない。さらに、ちらちらと自身の価値観が見え隠れするので(主観がでるので)それも気になった。テーマとしてはとても「アリ」だったんだけど。統計はたくさん載っているので、それはとても面白かった。