『「家庭教育」の隘路:子育てに強迫される母親たち』本田由紀

「家庭教育」の隘路―子育てに強迫される母親たち

「家庭教育」の隘路―子育てに強迫される母親たち

今、子どもの教育という点で求められているのは、昔ながらの学力(学歴)だけではなく、コミュニケーション力、想像力などを含むかなり幅広いものになっている。これら主に担う母親の、家庭における教育方針・態度が、どの程度子どもに影響を与えているかを探ろうとするもの。
全方向性の人間力アップを求められることを、本書では「パーフェクト・マザー」圧力と呼んでいた。学校の成績もよくあってほしい、お友達とも先生とも世間とも上手くやってほしい、子どもの才能を最大限引き出してやりたい、就職にも失敗しないでほしい、幸せな人生を送ってほしい・・・。願いはだれであれど、親がすべて責任を負えるものではない(少なくとも、私はすべて責任追うのは無理だぞ)。だが、親の教育次第でどこまでか変わってくるといわれれば必死にならざるを得ないというもの。
多くの母親はすでに頑張っている、これ以上追い詰めないでという主張のはずだが、本書の調査結果には、子どもの将来に母親の影響大。やっぱり、頑張らざるを得ないじゃーん。