要求は過去形で

なにかと自己主張をしてくるチビ。何か欲しかったり、したかったりするときの言葉は
「○○したい」「○○がほしい」
ではなく、
「○○したかった」「○○、ほしかった」
と言う。

後から言うのではなく、その場で要求するときでもその言い方をするので、完全に「何かしたいことを伝えるときは過去形を使う」となっているのだ。なぜなんだろう?と思っていたが、1つ、仮説だが思い当たることがある。

このくらいの子どもは、うちのチビに限らず、大小の要求を次から次へとしてくるが、当然全部かなえられるわけがない。でも、単に「ダメ」とか「いけません」ばかりでは、子どもの気持ちが治まらない。だから、「そうね、××ちゃんは○○したかったのね(でも今は○○だから、ダメよ)」と代弁してあげるといい、とものの本には書いてあるのだ。実際に保育士さんにも、子どもの気持ちをお母さんが言ってあげるといいですよとアドバイスされたこともある。

つまり、子どもは何かを欲求して、かなえられないときには、「そうね、○○したかったねー」と聞かされるわけで(私はあまり言わないけど。きっと保育園では言われているでしょう)、それを何度も聞くうちに「お願いするときは、過去形で言うもんだ」と思ったのではないか。

この手の誤用は、ほっといても直ってしまうものなのだが、一生懸命「○○したかった!」「○○したかった!」と訴えてくる子を見て、ちょっと直ってしまうのも寂しいなぁと思った。