『続・働く理由』戸田 智弘

続・働く理由

続・働く理由

子供産んでも働き続けていると「どうして働いているの?」と聞かれることがある。この質問をしてくる人には2つのタイプがあるように思う。
1)子供が産まれたら、少なくとも小さいうちは母親が育てるのが当たり前という価値観の人
2)自分も出産後も働きたいと漠と思っているが、確固たる理由がほしい人
いずれにしても、「働くのに理由がいるのか?!」と思いつつ、「好きだからかなぁ」とか「専業主婦になれない性格だからかも(=子育てに専念できないタチだから。これは大真面目にそうおもっている)」とか、テキトーに答えているが、本当のところ自分が「働く理由」ってなんなんだろう。
本書は、古今東西さまざまな人の名言を交えながら「お金を稼ぐ」以外の「働く理由」についてあれこれと考えているのだが、最後はやっぱり「人生について」まで言及していて、読めば読むほどわからなくなった。書いてあることはわかる。名言、なるほど。でも、自分の腑に落ちない、ストンとくるものがないというは、まだ自分のなかで明確な「働く理由」がわかってないからだろう(もう働き出して、ずいぶんと経つのに・・・)。まぁ、もしかしたら、一生わからないものかもしれない。
「生きている理由」がわからないけど、自分なりに一生懸命生きているのと同じように、「働く理由」もわかんないなりに頑張って働くしかないんじゃないかな。
それから、本題とはずれるけど「興味は「名詞」ではなく「動詞」で考える」は面白い考え方だと思った。「本が好き」というのが「名詞で考える」こと、「本を読む、本を書く、本を紹介する・・・」が「動詞で考える」こと。興味を考えるときだけでなく、ものごとを考えるときのヒントになりそうだ。
ちなみに、本書は「働く理由」の第2弾だが、第1弾の「明言」のなかに自分の担当した本からの言葉があった。これを見つけたときは、とてもうれしかった。
最後に。本書は編集担当者さんからのいただきもの。ありがとうございました!