『少子化克服への最終処方箋―政府・企業・地域・個人の連携による解決策』島田晴雄, 渥美由喜

少子化の原因とその解決法を説いた本。

「出産・育児中の女性を雇用し続けることが企業にとっていかに価値があることかを実証的に分析」する立場から書かれたものなので、我が意を得たりという方策が盛りだくさん。読んでいるうちに、本当に少子化問題が改善されていくような感覚に襲われ、あと2人でも3人でも産めるんじゃないかという気になった(笑)。すぐに現実に引き戻ったけど。

少子化に対する議論はそれこそ百家争鳴あり、最近では某大臣の揚げ足取りに終始して本質を見失ってた感がありますが、本書は何が問題でそのためにどうすべきか、また他国での実例なども交え、論理的に現実的に(ときには思いつきレベルのもあるけど)書かれているので、頭の整理にもぴったり。

少子化が何が問題になってるか混乱している人、何かできることを探っている人(団体・企業・行政)など、少子化問題に関心をもつ人すべてにオススメ。また、著者名は連名になってるが、実質渥美由喜さんが書いている模様。若き研究者のこれからのご活躍にも期待大。