厚さにだまされるな

http://osaka.yomiuri.co.jp/mono/mo70122a.htm

これを読んで、以前ある著者と打ち合わせをしたときのことを思い出した。

それはある程度専門的なテーマについて、最低限のことを広く浅く理解してもらう本だったのだが、
「電車でも読めるくらいコンパクトにまとめたものにしたい」
「カバーしなくてはならない範囲が広いし、図表も多用するため厚みが出そう」
という矛盾した要求が出たのだ。これをかなえるには、

ある程度ページ数はかさむが、見た目は薄く

すればいいわけで、同席していた上司が、すかさず近くにあった参考図書のなかからかなり厚さの違う本を2冊持ってきて、

「これをご覧ください。かなり厚さは違います。では、ページ数を見てください。実はほとんど同じなんです」

とにっこりしてみせたのだ。そのときの相手は、まるで魔法使いでもいるような(大げさ?)顔。普段そういうこと(紙を工夫すること)を当たり前に思って、ある種ダマシのテクとして使っている身としては、忘れているけど、新鮮な驚きを見せてくれたので、とっても印象に残っている。

そう、使う紙で随分印象って違うんですよね。だからといって、値段との関係は・・・やっぱりあんまりないけど。