『はなを くんくん』 ルース・クラウス文 マーク・サイモント絵 きじまはじめ訳

はなをくんくん (世界傑作絵本シリーズ)

はなをくんくん (世界傑作絵本シリーズ)

先日NHK椎名誠が絵本の番組をやっていた。それまで知らなかったが、椎名さんはとっても絵本好きな方で、お子さんが小さかったころはいつも膝にのせて読み聞かせをしていたとのこと。番組でもすでにボロボロになった絵本がいくつも登場していた。

その番組のなかで「ぐりとぐら」「たずらきかんしゃちゅうちゅう」などにまざって、紹介されていたのがこの「はなをくんくん」。絵本にあるまじき(?)一色刷りが印象に残って*1、先日図書館に行ったときに借りてみた。

雪深い森の中、ぐっすり冬眠中の動物たち。彼らが、みんな目を覚ました。そして鼻をくんくんさせて走り出していく。その先にあったものは、・・・なんと一輪の花!というストーリーだが、同じ言い回しが何度も何度も出てきて、1篇の詩のよう。

冬眠の意味も、雪の中で花が咲くという意味も、「くんくん」が鼻を利かせるための擬態語というものも知らなかったチビは、始めはさっぱり意味がつかめなかったようだ。絵本を解説するのは無粋だと思いつつ、少しずつ説明を加えながら何度も読んでいくと、次第に大好きに。特に、「おどりだす」のところで踊っているねずみの姿が好きなようで、毎回「踊っているねー」と指をさす。私個人としては、には「うっふっふ」のセリフが好き。

ちなみにこの本は翻訳書で原書は「The Happy Day」というそうだ。まさにHappyなdayだもんな(笑)。で、日本版の初版は1967年。つまり自分が子ども時代にもあったはずだけど、全然記憶にないなぁ。

The Happy Day (Rise and Shine)

The Happy Day (Rise and Shine)

*1:実際は最後のページだけ色がついている