『しのびよるネオ階級社会』 林信吾
- 作者: 林信吾
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2005/04/11
- メディア: 新書
- クリック: 14回
- この商品を含むブログ (47件) を見る
『這い上がれない未来』の流れで手に取ってみた。イギリスには「文化」として根付いている階級社会だが、日本の格差と不平等がこのままいくと、世代を超えて身分が継承される分断された格差社会(=ネオ階級社会)になるという。学者ではないので、数字によるものではなく、自分の肌で感じたことをまとめているのだが、なるほどと思って読める。
機会平等結果不平等といえば聞こえはいいが、完全実力主義のアメリカ型競争社会も行き過ぎると息が詰まるだろうが、固定化が進み、努力や勤労の意欲さえなくなる下流層が増える社会も困ってしまう。全体底上げのおかげで、一億総中流に見えていたが、バブル崩壊後、ほころびが一気に表面化し、ずるずると全体が沈み込んでいる感のある日本。このままずり落ちていくに任せてていいのか?!