回転寿司理論

玄田(どうして一生懸命働くのかといえば)僕は「回転寿司理論」と呼んでいますが、回転寿司に行くと、いろんな寿司が目の前に回ってきます。だいたい食指が動かないものばかりですが、なかにはおいしそうなものもある。そのとき、「手を伸ばしてとれる状態にいたい」という気持ちがあるんです。そのためにはまず、回転寿司屋に入って席につかなければいけない。同じように、仕事をしていれば、何か面白そうなものが飛び込んでくるチャンスがある。そういう出会いを求めて、仕事をしているんじゃないかなあ。

「負けた」教の信者たち - ニート・ひきこもり社会論 (中公新書ラクレ)斎藤環 「「ニート」は世間の目が怖い」(玄田有史氏との対談) p242