『働くことの喜びはみんなディズニーストアで教わった』 加賀屋克美

あまろ〜ねさんの「本を読んで新刊ゲット!」の企画で、なんとラッキーなことに当選したので(しかも、自動的に応募までしていただいた)、送っていただいた本。

ディズニーストアで働く青年が、日米のストアでさまざまな体験をしながら、接客のプロになっていく成長記録。『社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった』シリーズの番外編ということだが、前作を知らなくても独立している話なので問題ない。

内容は、とにかく、アツイ!ディズニーマニアで本場アメリカのディズニーワールドで働くことを夢見ていた筆者が、その情熱一筋に仕事をする姿が描かれている。それだけでもアツそうな話だけど、中のエピソードがみなアツく語られている。

お客さんへの接し方、サービスの本質、先輩から後輩からの気付きの指導・・・といった実は奥の深いテーマ。それが、著者の生の体験をもとに書かれているので、追体験ができ、理論で説明されるのとは違った面ですーと理解できる。また、読んでいると感情移入して、「頑張れ加賀谷君!」と言ってしまいそうになる(なぜか「君」づけ)。

もちろん実際は、こんな感動的な場面ばかりではなかったはずだ。なにせ、本書は感動の場面のダイジェスト版になっている。苦労したことや落ち込んだこともあったはずだし、お客さんにだって嫌なやつもいるはず。でも「働くことの喜び」をこれだけ感じられれば、幸せだろう(それを感じるためには、負けないくらいの一生懸命さが必要だけど)。

非常に読みやすい。1文、1段落が短いうえ、段落ごとに1行アキが入っているので、段落ごとのまとまりで目に入り、テンポ良く読み進められる。文体も完全に会話調なので、うっかりするとブログかメルマガでも読んでいるかのような錯覚に落ちいる(縦書きだけど)。