『ホワイトアウト』 真保裕一

ホワイトアウト (新潮文庫)

ホワイトアウト (新潮文庫)

話題になったのも、映画化されたのも随分前だし、季節的にもあわないが、ともかく真保裕一つながりで『ホワイトアウト』を読了。最初から、最後の最後まで気を抜かせてくれない、まさにどきどきハラハラサスペンス、さすがの一言です。

主人公は一応、同僚と亡き友の婚約者・千晶を救うべく死闘を繰り広げる富樫ということになるだろうが、細かく場面・視点が入れ替わり、それぞれに目が離せない。

普段縁のない雪山だが、情景的・心理的描写がすばらしく、その壮絶さがよく伝わってくる。

これだけひっぱると終わり方も難しいだろうが、納得のエンディング。

ぜひ映画も見てみなくちゃ。このスケールを映像化するのは大変だっただろうな。