旧姓について

結婚すると、女性(に本当は限らないけど、9割以上女性だからここでは女性としますね)には、名字が変わるという大きな問題がある。

法律的には別姓は認められてないけど、通称ということで仕事ではそのまま旧姓を使用している人は結構いるのではないか(割合はどのくらいなんだろ。そういう統計みたことないけど)。

うちの会社は(業界的にそうかも)、慣習的に「旧姓使用が当たり前」なので、わざわざ言い出さない限り、当たり前のように旧姓を使いつづける。私もその流れに逆らわず、会社ではなじんできた名前をそのまま使っている。仕事つながりの人は、旧姓しかしらない人も多いだろう。

子どもを産む前は、結婚してても会社のウエイトが大きく、友人といえば学生時代から引き続き仲良くしている人ばかり、地域社会とのつながりも薄いことがあって、はっきりいって新姓はピンとこなかった。

が、子どもができ、そのつながりで出来た知人・友人は、当然新姓しかしらない――というか、ヘタをしたら新姓すらしらない。悪名高い(?)「●●くんのママ」というヤツだ。病院やら役所関係に行くことも書類を書くことも増え、自然と新姓を使うことも多くなった。


で、自分でときどき混乱する。
ひさびさにあった人に、「この人はどっちの名前を知ってるんだっけ?」。会社関係の書類も、気を使う(公式なもの(年金とか保険とか)はもちろん戸籍上の姓、社内のものは通称)。

昔からの友人・知人に連絡するときは、どっちで名乗ればいいんだというのも、いまだに結論出ず(もう結婚して3年目なんだが)。新姓を使うのもなーんか抵抗があるのだが(特に久々の連絡だと)、旧姓を名乗るのもなにこだわってるんだかと思われそう。たかが、名を名乗るのもテキトウにお茶を濁しちゃってる始末。

アイデンティティの崩壊?・・・いやいやそんな大げさなものではないけど、「私はだれ?」みたいな疑問をもってしまうことは、ときどきある。

当たり前のように、姓の変更を受け入れられ、またそれを嬉しいと思える人が羨ましい。資格職の方のような深刻な悩みを抱えているわけではないが、二つの名前を使うのは面倒くさい・・・とブーたれつつも、ビジネスネームを新姓に変更するのにも抵抗がある、どっちつかずの状況なのだ。