『希望格差社会』 山田昌弘
- 作者: 山田昌弘
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2004/11
- メディア: 単行本
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今後、将来に希望が持てる人(いわゆる「勝ち組」・パイプに乗りつづけられる人・中核的労働者)と、持てない人(「負け組」・パイプから漏れた人・単純労働をするしかない人)に分断された社会がやってくるというもの。普通の生活(家庭・会社・教育)においても「リスク」が遍在化するようになり、持てるものと持たざるものの格差が「二極化」する―。
「希望」っていうキーワードは、重要だなと思った。今、問題になっている「少子化」「晩婚化」「ニート」「ひきこもり」あたりは、ここから考えていくといいかも。
「努力してもしなくても変わんない」ならだれも努力なんてしなくなるだろう。今後、そのような状態におかれる人が増えてくると言うが、じゃあどうすればいい?というところは、特にこれといった提言がない。ニューエコノミー化された現実を、過去に引き戻すことはできない。その先は自己責任で行動せよということなのか。
とりあえず、子どもをもつ親として、自分の子が「頑張ったら頑張ったなりに」どうにかなるくらいの立場でいてほしいと思う。