『赤目四十八滝心中未遂』 車谷長吉

赤目四十八瀧心中未遂

直木賞受賞作ということで、だいぶ前に買ってあったんだけど、ずっとそのままになっていたのをひっぱり出してきて読んだ。

暗くて怖いんです。ずっと、ひたすら。逃げたいのに、逃れられない、嫌?な汗をかきながら読む本です。嫌な臭いすら感じます。 見たくない(というは普段見えない)社会の底にある澱を見なくてはならない。

でも、読んでしまうのは、筆者の力でしょうね。 映画の方は見ていないが、邦画独特の薄暗さにさらに輪をかけた暗さがあるんだろうな。

デ:関口聖司 装画:奥村土牛「蓮池」